注目されている東洋医学の特徴

東洋医学は中国から伝わり、今まで日本独自に発展してきた伝統医学です。現代医学では対処が難しい名前の付けられない病気にも、東洋医学だと対処ができることがあります。例えば、冷え性や多汗症、便秘症、生理不順などのような症状です。それは東洋医学の特徴が、症状の原因を追究し対処することだからです。そのため、治療にあたる時は患部以外の全身も診ることがあり、漢方薬、鍼灸、養生、気功などの治療を行います。複雑で多彩な症状に効果があり、一人一人の症状や体質に合わせられるのが特徴です。

東洋医学では、人が健康であるために、気と血と水という基本要素が重要とされています。気は体や精神の活動に必要なエネルギーのことで、血は血液、水は血液以外の体液や分泌液のことを指します。この3つの要素がスムーズに巡るために、肝、心、脾、肺、腎の五臓と胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦の六腑の働きが重要で、ここでの五臓六腑は、西洋医学の臓器とイコールではありません。そして、身体の働きや症状について考えるのに重要になるのが陰陽・五行説で、陰陽はあらゆるものをマイナスである陰とプラスである陽に分ける考え方を言います。

五行説は、自然界の全ては木、火、土、金、水の5つの要素でできているという考え方です。この5つの要素はお互いに支配したり、支配されたりする関係になっており、異常が起きれば一箇所だけの問題ではなく全体が関係していることを表しています。東洋医学はこの考えを元に治療を行うので、全身を診て異常の原因を突き止めることが重要になってくるのです。